GOOD FACTORYコラム その2

新興国での工場立ち上げの苦労話

【トイレにまつわる話 2/3話】

2.<女子トイレはピカピカ>

コラム1のトイレットペーパーの問題と同じころの出来事。
女子トイレが汚く、食べ物の袋なども散乱していました。

さらに、壁には落書きまであったそうです。

毎日、清掃の人が片づけるのですが、翌日はまた同じように
なってしまいます。

ここで、社長たちはまた知恵を絞りました。

「とにかくきれいにしよう!」

ということで、スタッフ全員でトイレを徹底的に掃除して、
ピカピカにしたのです。落書きももちろん消しました。

するとどうでしょう。
昨日までゴミで溢れていたトイレに、誰もゴミを捨てなく
なったのです。

きれいでピカピカのところにゴミを捨てるのは、却って
勇気が要るのでしょう。

以降は、皆きれいに使うようになったとのことでした。
(トイレにまつわる話 2/3話おわり)

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【トイレにまつわる話 3/3話】

3.<トイレの便座がいつも壊れる>

もうひとつトイレのお話で恐縮です。

トイレの便座(樹脂製)が、よく壊れたそうです。
その都度、修理・交換するのですが、すぐにまた壊れます。

不思議に思った社長とスタッフは、従業員にどのように
トイレを使っているのか、聞いてみました。

すると驚いたことに、従業員の少女たちは田舎から出てきた
ばかりで、洋式便器の使い方を知らず、なんと便器の上に
載って用を足していたのです。

靴を履いたまま乗るので、樹脂性の便座はすぐに壊れてしまっ
ていたのです。

それで、すぐに全員に洋式便器の使い方を教えるとともに、
トイレに使い方を書いた紙を貼って注意を促しました。

それ以降、便座が壊れなくなったのは言うまでもありません。
(トイレにまつわる話 3/3話おわり)

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今から思えばすべて笑い話かも知れません。
新興国に進出したばかりの頃は、現地の文化や習慣も良く
わからず、手探りのところもあって、駐在の皆さんもさぞ
たいへんだったことでしょう。

決して、「トイレ」のことと笑うことなかれ。

トイレを通じて、地道なコミュニケーションを図ってきた
日本企業の皆さんの努力の結果が、現地の良好な労使関係を
生んでいることは間違いありません。

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今回の2014 GOOD FACTORY賞受賞記念講演は・・・

○変種変量受注下における確実納期安定供給に向けた生産革新活動
株式会社ミスミグループ本社/株式会社駿河生産プラットフォーム

○会社ビジョン「To be an Excellent Company」を目指した取り組み
日立金属株式会社/Hitachi Matals (Thailand) Ltd.

○中国樹脂事業拡大における現地マザー工場としての生産革新活動
東レ株式会社/東麗塑料(深圳)有限公司

○グローバルTOPの生産工場を目指した人材育成
日本電気株式会社/NECプラットフォームズ株式会社/
NEC Platforms Thai Co.,Ltd.

○中国での大躍進を支え続ける人基軸のモノづくり革新
ダイキン工業株式会社/大金空調(上海)有限公司

○中国華南でのモノづくりにおけるCSR
富士ゼロックス株式会社/富士ゼロックス(深圳)有限公司

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