梶文彦の「ニッポンものづくり紀行」 その45|軒を深くする、飛鳥人の工夫

これからの日本のものづくりを見据えるために、過去の出来事やその成り立ちに関する情報を提供するコラム。発想を変えたい時やちょっとした仕事の合間にご覧ください。

軒を深くする、飛鳥人の工夫

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構造主義で知られるロラン・バルトは、日本は海外のものを輸入するが、その際に、輸入したそのものは換骨奪胎されて洗練され、もはや本来のものとは別のものになって使われると書いています。

こうした、輸入品を取り込む際に換骨奪胎する技は、最近行われるようになったものではなく、実は、古くからおこなわれているようなのです。

大陸のモノを日本流に変えて導入した一つの例は、広い屋根と深い軒です。

建物の構造、特に屋根の構造は大陸にあった建造物をまねて導入したもののひとつですが、換骨奪胎して付加した新しい独自の工夫が、長いひさし、つまり「深い軒」です。

ヒノキの建物を傷つける大きな要素は、雨と湿気ですが、特に建物の柱などが痛まないように、大きな建物を作る際に取り入れたのが、軒を深くする工夫です。

写真は法起寺の三重塔ですが、この塔を見ると、前後左右に雨が当たるのを防ぐように屋根が広く張り出していることがよくわかります。

建物自体の構造がよく似ているために気づきにくいのですが、この深い軒は日本の寺社に独特の構造で、中国や韓国にはない独自の工夫なのです。

~Page45~

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梶文彦氏執筆による、コラム「ニッポンものづくり紀行」です。梶氏は、長い期間にわたりものづくり企業の国内外でのコンサルティングに携わり、日本製造業を応援しています!
地球の歩き方「Look Back Japan –ものづくり強国日本の原点を見に行く」連載中!

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