トヨタ自動車株式会社 / Toyota Motor Asia Pacific Eng. & Mfg.(TMAP-EM)

ものづくり人材育成貢献賞

総合所見

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 Toyota Motor Asia Pacific Eng. & Mfg.(TMAP-EM)、Toyota Motor Thailand(TMT)は1962年創業以来、多くの車種の製造・販売を通し、タイの現地企業として大きく発展してきた。サムロン工場はその発展の中心であり、タイトヨタ3工場の発祥の地でもある。創業当初は日本国内と同車種を製造していたが、2000年代に入りIMVというトヨタ初の海外専用グローバル戦略車を手掛けるなど工場自体の役割も大きく変化した。

 IMVの成功、会社の構造改革を成し遂げた工場は、自工場の役割を認識し、「自立化基盤造り」「CR-J活動」「KI-J活動」「PMR-S自立化活動」といった活動を通し、グループ内のグローバルリーダーとなるべく活動をしてきた。その活動は徐々に幅を広げ、深さを増し自立化のレベルアップを継続実施している。

 「ものづくり人材育成」は、この間の工場発展・成長の原動力であり、2007年に設立されたTMAP-EM社にTMT社より移動した生管・調達・生技・AP-GPCなどの機能とともに手掛けられてきた。その人材育成の仕組みと運用はトヨタグループ内のグローバル工場の範となるばかりでなく、グローバルでの生産工場の人材育成のモデルになる。

 AP-GPCの仕組みと運営の精緻さだけでなく、自立化大部屋でのマネジメントの見える化や経営トップと現地ミドルマネジャーによる実務的な工場マネジメントの実践と積極的な横展開の仕掛けなど評価すべき点が多々ある。
 安全・品質・原価・保全・生管、物流・環境の6項目に現地化レベル評価を年度ごとに行い、「AP地域を世界ナンバー1にするためTMTがベストを目指す」を目標に全社一体となって推進している点を高く評価したい。