パナソニック株式会社 / 広州松下空調器有限公司

ものづくりプロセス革新賞

主要事業 :
エアコンの製造
設  立 :
1995年1月(生産開始)
従業員数 :
7,861名(うち正社員 2,227名)(2012年3月)
所 在 地 :
中国広東省広州市番禺区鐘村万宝基地万宝北街28号
代 表 者 :
董事 総経理 松実 秀樹 氏

総合所見

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 広州松下空調器有限公司は、パナソニックグループのグローバルな戦略から、中核となる生産工場として450万台体制を目指し、ベクトルを定めて活動を展開している。そうした目標を達成するために、プロセスを機能ごとに分解し、各機能の最適化を目指してPDCAを進めている。

生産量を拡大するにあたっても、単に拡大するのではなく、制約の大きい既存のリソースを100%活かすことを前提に活動が展開されており、開発と生産の連携も工夫されている。総合的には、生産工場としてより信頼性の高い、上位のレベルの工場管理が行えるように、改善活動も緻密に展開され、プロセス改善成果も上げている。

 現地審査で明確となったこととして、同工場はエアコンという季節変動の大きな製品を生産していることから、3月~7月の5か月で年間の70%を生産、8~2月の7か月で30%を生産するという状況で、生産量の繁閑月の差は、3~5倍の格差がある。このことが工場運営に非常に大きな影響を及ぼしている。

このため、正社員2,184名に対して季節工が4,843名と多く、しかも、雇用も半年間という期間限定なので、作業者が毎年入れ代わり、毎年2月には正社員の2倍を超える大量の新人を採用して教育が必要となっている。季節変動に起因する様々な課題に対応するためにプロセス革新の努力がなされ、その結果もあって、困難な条件にも関わらず生産量の変動を5倍(2006年)から3倍(2011年)へと平準化した。
生産効率化をめざしたさまざまな活動は成果を上げており、その努力は高く評価できる。

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