株式会社東芝 / 東芝情報機器杭州社

ものづくりプロセス革新賞

主要事業 :
ノートパソコンの開発・製造、デスクトップパソコン及び医療用コンピュータの製造
設  立 :
2002年6月
従業員数 :
2,326人(2013年6月))
所 在 地 :
中国・浙江省杭州市出口加工区M12-19-1
代 表 者 :
総経理 八重樫 昭徳

総合所見

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TIHは、2002年に中国・浙江省杭州市の加工区に設立された、東芝ノートPCのB2B製品のグローバル生産拠点である。ノートPC以外にも、B2BのデスクトップPCを含めたHW/SW、医療用コンピュータ、車載用電子制御機器などを手掛け、ノートPCに関しては、プロトタイプの基本開発・設計はマザー工場である青梅で行われているが、個別のB2B受注品については、設計開発から担当する一貫工場である。

同社は設立以来、東芝の経営管理手法であるMI等を導入し、工場管理に取り組んでおり、ノートPCの中でも、高付加価値製品であるB2B製品を手掛ける工場としての誇りを持って、「東芝人」を標榜して、中国人・日本人スタッフの良好なコミュニケーションをベースに質の高いマネジメントを展開し、Made by Toshiba、Powered by Hanzhouをキャッチフレーズにしている。

一般的にPCといえば標準量産品のイメージがあるが、同社が主力事業として扱うノートPCは、B2B製品であり、生産する型番が月間で平均3265、オーダーの80%がロットサイズ100以下という多品種少量であり、リードタイムの短縮とともにフレキシブルな生産システムの構築が求められている。

そんななかで、MI手法をベースに、90日サイクルのPJ活動を始め、積極的な人材育成、開発と製造部門の連携でPC用基板ラインと後工程の組み立てラインの同期化やITを駆使したQC、PM活動、さらには品質改善の情報を設計へと知見を集約して未然に不良の発生を予防する設計/製造の連携DFM活動を展開するなど、非常に質の高いプロセス革新のためのマネジメントが展開されている。

現地審査で確認すべき点として、
(1) さまざまな工場マネジメント活動やプロセス革新が行われているが、どのような推進体制、どのような仕組みで活動が運営されているのか
(2) これまでの成果をベースとして、将来的にどのような目標・展望を持っているのか
の2点があげられていたが、いずれの点でも、納得できる説明があり、質の高い工場マネジメントが行われていることがわかり、応募の通り「プロセス革新賞」の受賞にふさわしいと判断した。

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