NECプラットフォームズ 掛川事業所

ものづくりプロセス革新賞

主要事業 :
インターネット接続端末(ホームゲートウェイHGW)の企画・開発・生産
設  立 :
1969年10月7日(静岡日本電気株式会社として設立)
2014年 7 月1日( 4社統合により現在の社名に変更)
従業員数 :
1,080名(2017年3月)
所 在 地 :
静岡県掛川市下俣800番地
代 表 者 :
執行役員 渡邉 祐子氏

総合所見

NECプラットフォームズ㈱掛川事業所は、2014年7月にNECインフロンティア㈱、NECインフロンティア東北㈱、NECコンピュータテクノ㈱、NECアクセステクニカ㈱の4社とNECエンベデッドプロダクツ㈱のテープストレージ事業を統合してできた会社である。さらに2017年4月にはNECネットワークプロダクツ㈱他4社3部門も統合している。その位置づけは、NECの社会ソリューション事業のプラットフォーム製品を供給するハードウェアの開発・生産子会社である。現在、約1,100名の人員で運営されている。

NECプラットフォームズのミッションは、様々なコア技術・コア生産技術を融合し、最先端で信頼性の高いプラットフォーム製品をタイムリーに提供していくことである。

生産品目は、主としてインターネット接続端末である。WiMAXやLTE向けのモバイルルータ、Wi-Fiホームルータ、ネットワークカメラなどを含め、同社ではインターネット接続端末のことをホームゲートウェイと称している。ホームゲートウェイの生産数量は月20万台規模であり、量産型の生産形態をとっている。

事業概観は、上記ホームゲートウェイの企画・開発・生産・販売・回収である。その販売・供給形態は、量販店・ネット販売、通信事業者へのOEM供給、通信事業者へのレンタルという3種類である。ホームゲートウェイのレンタル供給は国内唯一の形態であり、同社最大の特徴となっている。

ものづくりプロセス革新の内容としては、特に以下3点が特徴的であり評価される。

  • TPS(JIT)を活用した困りごとの解決として、つくり過ぎ防止のためのプロセスの短縮、動線の簡素化、多品種・数量変動に対応するための設計・生産方式の改善、在庫管理の改善、などものづくりでの改革。さらに、それをホームゲートウェイレンタル事業として確立し、最終ユーザーへの短納期提供に加え、他社生産品を含めた短納期一括配送、製品回収/再利用など製品ライフサイクルに伴う一連のプロセスをサービスとして提供。
  • 困りごとを解決するために、徹底した見える化の推進として、工場内の見える化、方針・目標の見える化、活動の見える化などの取り組み・維持。
  • 困りごとの弛まぬ解決に向けた全員参加型経営革新活動の推進として、全社経営計画から個人レベル活動までの展開・方針軸と活動軸の設定、展開・活動目標と業績目標の月別展開・管理などの施策展開と管理の充実の他、現場巡回・成果報告会・ワイガヤなどによる現場改善活動と幹部のコミュニケーションの仕組みの工夫、工場トップの現場への高い関心。経営革新を推進するための人材の育成。