オークマ 本社・DS2部品工場

ものづくりプロセス革新賞

主要事業 :
工作機械製造に係る機械部品の加工
設  立 :
2017年3月(稼働開始)
従業員数 :
2,229名(単体、2018年3月31日時点)
所 在 地 :
愛知県丹羽郡大口町下小口五丁目25番地の1
代 表 者 :
代表取締役社長 花木 義麿 氏

総合所見

工作機械メーカーである同社は、内需が好調であったリーマンショック前には生産能力拡大を狙った生産体制の見直し、リーマンショック後は、集中生産体制による稼働率向上、生産効率向上を行ってきた。その後、IoTを活用したスマートファクトリー構築と、大規模なプロジェクトにてその時々の事業環境に応じた生産革新を行い、更なる生産性向上を実現してきた。これらの活動は事業と直結したものづくりプロセス革新として成果も出され、審査員の間でも高い評価があった。

ものづくりプロセス革新の内容としては、2013年に稼働を開始したスマートファクトリーDS1で培ったものづくり高度化のノウハウをベースとしながらも、新たな工夫をDS2にて取り入れ、IoT化をさらに進め、中・小型の工作機械の生産効率向上を行ってきた。この中で、日次での生産計画を時間単位、分単位に細密化し、同時に工場の自動化・無人化によるマスカスタマイゼーションを実現したこと、DS1での中・大型機の生産自動化から、本プロジェクトであるDS2部品工場に至る道筋の延長線にCPS(サイバー・フィジカル・システム)があり、このような仕組みを先取りして導入していること、なども評価された。

これらの工場革新は、これからの工場のあるべき姿として、大変良いモデルとなる。

具体的には、以下の点を高く評価した。

  • 「Dream Site(自動化と熟練の技が織りなす未来工場)」を指針に持ち、約4,000品目の工作機械部品の製造においてマスカスタマイゼーションに対応すべく、IoTと現場の改善力を融合して自動化・無人化工場を実現
  • 新工場立上げから量産時の改善活動まで、製造本部、技術本部の各部門が連携して、工場全体に最適な生産システムを構築
  • 自動化だけでは達成できない加工精度を補完するための熟練技能の教育を実施
  • DS2において生産革新を推進する上での、課題解決のための各種マネジメントの工夫